税制改正大綱まとめ
自民・公明の与党が平成27年度の税制改正大綱を発表しました。ふるさと納税の確定申告不要化や、住宅購入の際の贈与税の非課税枠拡大など生活に影響がありそうな項目を中心に「平成27年度税制改正大綱」の内容をまとめました。
税制改正の流れ
12月:与党から税制改正大綱が発表される
12月:財務省から税制改正大綱が発表される
1月:政府から税制改正の要綱が発表される
1月:税制改正法案の国会審議
3月:翌年度の税制改正法が成立
4月1日:税制改正法の施行
平成27年度の税制改正大綱の実施時期と内容
■2015年1月
・贈与税
住宅購入・増改築に伴う贈与税の非課税枠を1500万円に
(2016年は1200万円)
■2015年4月
・贈与税
結婚・出産・育児に伴う贈与税の非課税枠を新設
(1000万円、結婚は300万円)
・法人税
実効税率が32.1%に(2.5%ダウン)
・エコカー減税
自動車取得税などの燃費基準を厳格化
軽自動車にも適用
・ふるさと納税
寄付金控除の上限額が2倍に
■2016年1月
・NISA
こども版の創設(80万円)
大人版の非課税枠が120万円に
■2016年4月
・法人税
実効税率が31.33%に
・たばこ税
6銘柄が20円アップ
・軽自動車税
二輪車の税額引上げ
■2016年10月
住宅購入・増改築に伴う贈与税の非課税枠を3000万円に
(2017年10月は1500万円)
■その他
・個人型確定拠出年金の加入対象を専業主婦や公務員にも拡大
・外形標準課税の拡大(中小企業は対象外)
・欠損金の繰越控除の縮小(中小企業は対象外)
・賃上げ企業には優遇税制
・ネットで海外から配信される電子書籍・音楽配信が2015年10月から消費税の課税対象に
住宅購入・増改築に伴う贈与税の非課税枠
住宅購入・増改築に伴う贈与税の非課税枠は契約の締結時期により以下となる予定です。時期により非課税枠が大きく違いますので、親からの贈与を受けて住宅を購入される方は、時期に注意した方がよいでしょう。
■2015年1月~
一般住宅:1000万円
省エネ・耐震・バリアフリー住宅:1500万円
■2016年1月~
一般住宅:700万円
省エネ・耐震・バリアフリー住宅:1200万円
■2016年10月~
一般住宅:2500万円
省エネ・耐震・バリアフリー住宅:3000万円
■2017年10月~
一般住宅:1000万円
省エネ・耐震・バリアフリー住宅:1500万円
■2018年10月~
一般住宅:700万円
省エネ・耐震・バリアフリー住宅:1200万円
ふるさと納税関連
・ふるさと納税の寄付金控除額
ふるさと納税の寄付金控除の上限額がこれまでの2倍になります。
・ふるさと納税ワンストップ特例制度の創設
寄附の控除申請を、寄付を受けた自治体が寄附者に代わって行うよう要請できる制度です。これにより「ふるさと納税」の恩恵を受ける為に必須だった「確定申告」が不要になります。
ただし、以下の場合は適用対象外です。
対象外1:寄附者が確定申告を行った場合
対象外2:5自治体を超える自治体に寄付した場合
尚、ふるさと納税ワンストップ特例制度の対象は平成27年4月1日以降の寄付について適用されます。