大安の意味は大吉だった!
よく結婚式は大安に行われるが、そもそも「大安って何?」と意味を知らない人も意外に多いはず。
今回はカレンダーにある大安などの意味や旧暦、二十四節気についてまとめてみたのでご紹介。
立春は「暦の上では春」なのに寒い理由
大安の意味の前に日本の旧暦に関する説明を。
普段は日付と曜日だけを見ているカレンダーだが、よく見るとそこには様々な文字がある。
実はここには日本人が昔から大切にしてきた特別な事が書いてあった。
もうひとつの日付(旧12/20など)は旧暦といい、日本で明治以降に使われていた昔の日付の事。
当時の日付は月の満ち欠けが基準で、新月を月の始まりの一日とし、三日月が出れば3日目、満月が出れば15日目のように昔の人は空を見上げて月の満ち欠けで月日を数えていた。
現在でもこの旧暦が今も重要な役割を果たしている職業がある。
それは漁師。
月の動きは潮の満ち引きに大きく関係していて、新月と満月の日は海が荒れやすい。
つまり旧暦を見ればその日の海が危険かどうか判断できるというわけだ。
漁業が盛んな沖縄県の糸満市では今も旧正月に大漁旗を掲げ祝う風習があるという。
「暦の上では春ですが」などと立春であることをニュースで伝えているのをよく目にするが、名前に「春」という文字がついているので暖かい日だと思われるかもしれない。
しかし実は立春は一年で最も寒い日。
立春とは春がこれから始まるという意味で、寒さのピークがこの時期であり徐々にこれから暖かくなる。
冬至が冬、春分が春でそのちょうど真ん中が立春にあたり、冬至が一番寒いというわけではないのだ。
冬至はこれから冬が始まるという意味で、春が始まる立春が一番寒いことになる。
二十四節気
立春や大寒、春分などは二十四節気と呼ばれる1年を24に分けた季節の事で、一か月に2度ある。
旧暦は月の満ち欠けで決まるので季節がわからないので、それを補うために二十四節気(にじゅうしせっき)を対応歴としている。
二十四節気(にじゅうしせっき)
冬至を起点に1年を24に分ける
農業を始める時期などの目安
季節の指針
例えば「立春」の次は2月19日ごろの「雨水」があり、雨水は雪から雨に変わる時期で農耕の下準備の指針とされている。
本来の季節とズレている節句
節句とは日本の伝統行事を季節の節目に行うもの。
旧暦の節句は1月1日の元日、7月7日の七夕などのように、奇数の月で月数と同じ日を昔から重視されてきた。
実は3月3日のひな祭りや、5月5日の端午の節句は本来の季節とはズレてしまっている。
その理由は新暦にする際に、日付を変更するわけにもいかないのでそのままの日付で設定したため。
ひな祭りも旧暦では現在の4月頃にあたり、ちょうど桃の花が咲く時期だった。
しかし旧暦の暦を新暦に当てはめたのでズレが生じ、本来の節句よりも一か月くらい早くきてしまっているのだ。
大安の意味は?
結婚式の日にちなどに多い大安の起源は占いからきている。
昔の暦には暦注(れきちゅう)という名前でいろいろな占いの要素があった。
しかし、明治の改暦の際に「こんなものはいらない」ということで廃止になってしまった。
この暦注には6種類の先勝(せんしょう)、友引(ともびき)、先負(せんぶ)、仏滅(ぶつめつ)、大安(たいあん)、赤口(しゃっく)があり六曜と呼ばれている。
その中でも大安は「大吉のように運勢が良いこと」を意味する。
六曜の意味合い
- 先勝 午前に勝負事をすると吉 午後は凶
- 友引 共に引き分ける日
- 先負 午前に勝負事をすると凶 午後は吉
- 仏滅 一切が成就しない 万事に凶
- 大安 万事に大いに安らか 大吉
- 赤口 正午ごろを除いて凶の日
またこれらの六曜の読み方はいろいろあり、地方によって違う。
ではなぜ一度廃止された六曜がまた復活したのか?
それは、なかなか売れなかったカレンダーを売ろうと六曜をつけたことが始まりだといわれている。